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お店で食べた馬刺しを、家でも味わってみたい。通販を見ると赤身や霜降りのセットが並んでいますが、生の肉と聞くと「食中毒は大丈夫なのだろうか」と気になるものです。
馬刺しは、生食を前提とした衛生管理のもとで流通する食品です。馬肉で知られる寄生虫には、一定の条件で冷凍する対策もあります。どのように加工・冷凍され、届いてからどう扱うかを知ることが、商品を選ぶ手がかりになります。[2][4]
馬刺しはなぜ、
生で食べるものとして売られている?
馬肉には、生食用として扱うための国の衛生基準があります。1998年に通知された「生食用食肉の衛生基準」は、肉の処理や加工、保存、表示などの基準目標を示しています。馬肉については、現在もこの基準に基づく衛生管理が求められています。[2][3]
例えば、成分の目標は糞便系大腸菌群とサルモネラ属菌が陰性であること。加工時には肉の表面を削り取るトリミングや、専用の器具を使うこと、手指・器具の洗浄と消毒などが示されています。[3]
ここで大切なのは、「馬肉だから、そのまま生で食べられる」という意味ではないことです。馬刺しとしての流通には、生食を想定した処理や管理が前提にあります。加熱用の馬肉を買ってきて薄く切ることとは、条件が異なります。
牛肉の生食用規格とは別の基準
2011年に設けられた生食用牛肉の規格基準と、馬肉に適用される衛生基準は同じ制度ではありません。馬肉の衛生基準は通知による基準目標であり、個々の商品を国が安全と認定する仕組みではありません。[2]
冷凍の馬刺しが多いのは、
寄生虫対策にも理由がある
通販の馬刺しには、冷凍で届くものが多くあります。冷凍は保存のためだけでなく、馬肉の寄生虫による食中毒を防ぐ方法でもあります。[4]
馬肉の寄生虫「ザルコシスティス・フェアリー」
ザルコシスティス・フェアリーは、馬の筋肉に寄生する原虫です。人の体内で寄生・発育するものではありませんが、多く含まれる馬肉を食べると、数時間ほどで下痢や嘔吐などが起こることがあります。「馬には寄生虫がいない」という説明は正確ではありません。[4]
冷凍処理では、中心温度と時間が重要
農林水産省は、この寄生虫への対策として、肉の中心温度を−20℃で48時間以上保つなどの凍結条件を示しています。単に表面が凍ったかどうかではなく、中心まで冷やし、所定の時間を保つことがポイントです。[4]
これは、事業者が製造・流通時に行う処理の条件です。家庭の冷凍庫に2日入れれば同じになる、ということではありません。すでに生食用として処理された商品を選び、家庭では表示に沿って保存する、と考えると分かりやすいでしょう。
ザルコシスティス・フェアリーを失活させる。
肉や器具を衛生的に扱い、低温を保つ。
出典:厚生労働省の衛生基準・農林水産省。冷凍だけですべての食中毒を防げるわけではありません。
冷凍処理は、馬刺しの寄生虫対策として意味のある工程です。一方、細菌は凍結中も生き残ることがあるため、加工時の衛生管理と、解凍後の取扱いもあわせて大切になります。[5]
「国産」「熊本直送」だけでは分からない、
製造時の管理
馬刺しを探すと、「国産」「熊本直送」「専門店」といった言葉が目に入ります。どこで育ち、どこから届くかは商品選びの楽しみの一つですが、それだけでは加工や冷凍処理の内容までは分かりません。
生の肉には、解体や加工の途中で食中毒菌が付く可能性があります。厚生労働省も、馬を含む食肉の生食にはリスクがあると説明しています。産地とあわせて、どの工場で、どのように処理・管理しているかに目を向けると、比較する材料が増えます。[1]
参考になるのは、生食用としての表示に加え、製造元が公表する加工工程、凍結処理、器具の管理や検査の説明です。検査結果や認証が紹介されている場合も、何を対象にしたものなのかまで分かると役立ちます。
なお、発送地と原産地は別です。例えば熊本から発送される商品でも、商品ページの原産地がカナダ・フランス・国産のいずれかになっているものがあります。「熊本直送」を「熊本県産」と読み替えず、表示を見て選びましょう。[8]
届いてからは、
食べる分だけ解凍する
冷凍の馬刺しは、届いたら表示どおりに保存し、食べる分だけ解凍します。冷凍状態での賞味期限と、解凍後に食べられる期間は別なので、注文前に解凍の案内も見ておくと、食べる日の準備がしやすくなります。
例えば菅乃屋は、真空パックのまま氷水に入れ、容器ごと冷蔵庫に置く解凍方法を紹介しています。常温や電子レンジでの解凍は避け、解凍・開封後はすぐに食べる案内です。方法や時間は商品によって異なるため、届いた商品の表示を優先します。[9]
切り分ける場合は手や包丁、まな板を清潔にし、肉汁がほかの食品に付かないようにします。スライス済みの小分け商品なら、切る作業を減らし、必要な分を盛り付けられます。[3]
子ども・妊婦・高齢者は、十分に加熱した料理を
農林水産省は、子どもや妊婦、高齢者など抵抗力の弱い人は生肉を食べないよう案内しています。生食用や冷凍の表示があっても同様です。家族で食卓を囲むときは、食べる人に合わせて、中心まで十分に加熱した料理を用意しましょう。[6]
初めて取り寄せるなら、
製造元の説明が分かる小分けセットから
ここまで見てきたように、馬刺しを選ぶ材料は「新鮮そう」「量が多くてお得」だけではありません。製造時の管理と、届いてからの扱い方を具体的に案内していることも、取り寄せ先を決める理由になります。
そのうえで、自分が一度に食べる量や、切る手間をかけたいかで選ぶと、商品を絞りやすくなります。初めてなら、大きなブロックよりも、少量ずつ解凍できるセットが使いやすいでしょう。
菅乃屋「ふぞろい赤身馬刺しお試しセット 210gセット」
まずは赤身を試してみたい人には、菅乃屋のこのセットが候補になります。切り落としの馬刺しと線切りのユッケを合わせた3パックで、包丁で切り分ける手間がありません。形や大きさは不ぞろいなので、見た目をそろえた贈答用というより、自宅で楽しみたいときに向いています。
菅乃屋の説明では、千興ファームの馬肉専用工場で、と畜から加工まで一貫して行い、SQFの仕組みを使って安全・品質を管理しています。製造体制を確認できることが、この商品を取り上げた理由の一つです。これはメーカーが公表する管理の説明で、当サイトが製品を検査した結果ではありません。 製造元の説明 ↗
- 内容量
- 赤身切り落とし80g×2、赤身ユッケ(線切り)50g×1。専用タレ付き
- 包装
- スライス済み・真空パック。冷凍配送
- 保存・解凍
- 届いたら冷凍保存。袋のまま氷水に入れ、容器ごと冷蔵庫で解凍。切り落としは商品案内に沿って全解凍
原産地はカナダ・フランス・国産のいずれかで、熊本から発送されます。商品ページの賞味期限は出荷より90日以上。解凍・開封後はすぐに食べ、再冷凍は避けるよう案内されています。保存温度などの詳細は届いた商品の表示をご確認ください。
衛生管理を行った商品でも、生食による食中毒のリスクは残ります。
購入時は、セット内容とあわせて価格・送料、保存や解凍の案内を確認しておくと、届いてから迷わず準備できます。商品の詳しい情報は、上の公式販売ページにまとまっています。[8][9][10]
馬刺しの安全性について、よくある質問
Q1馬刺しは冷凍なら安全ですか?
一定の温度と時間による冷凍は、馬肉の寄生虫対策として有効です。ただし、冷凍で食中毒菌までなくなるわけではありません。生食用としての加工・衛生管理と、商品に合った保存・解凍を組み合わせて考えることが大切です。
Q2国産の馬刺しのほうが安全ですか?
原産地だけでは、個々の商品の安全性は比べられません。国産・輸入品のどちらも、生食用の表示、加工施設、冷凍処理や衛生管理の説明が参考になります。「熊本直送」と「熊本県産」も同じ意味ではないため、産地は商品表示で確認します。
Q3家庭で馬肉を冷凍すれば、馬刺しにできますか?
加熱用の馬肉を家庭で凍らせても、生食用としての衛生管理を再現できるわけではありません。寄生虫対策の凍結条件は肉の中心温度で示されており、冷凍庫に入れていた時間だけでは判断できません。馬刺しには生食用として販売された商品を選びます。
Q4妊娠中や子どもでも、生食用の馬刺しなら食べられますか?
農林水産省は、子どもや妊婦、高齢者など抵抗力の弱い人は生肉を食べないよう案内しています。生食用や冷凍の表示があっても同様です。一緒に食卓を囲む場合は、十分に加熱した料理を用意しましょう。
参考資料・出典
最終確認日:2026年9月7日。公的資料と、メーカーによる商品・製造方法の説明を分けて掲載しています。
- 厚生労働省食肉や内臓の生食は食中毒のリスクがあります
- 島根県生食用食肉の規格基準
- 厚生労働省(当時の厚生省通知)生食用食肉等の安全性確保について(1998年9月11日・生衛発第1358号)
- 農林水産省馬肉を介したザルコシスティス・フェアリーによる食中毒Q&A
- 食品安全委員会生活の中の食品安全 ―調理とリスクマネジメント― その1(2017年3月17日配信)
- 農林水産省お肉はしっかり火を通してから食べましょう
- 菅乃屋はじめての方へ(生産・製造と商品案内)
- 菅乃屋ふぞろい赤身馬刺しお試しセット 210gセット
- 菅乃屋馬刺しの美味しい食べ方
- 菅乃屋ご利用ガイド・よくあるご質問
冒頭の画像は記事用のイメージです。紹介商品の写真ではありません。
